IT分野の発達によって、時代はペーパーレスへ。今やスマホ一つでお店の予約もお手の物。各業界、各店舗のサービスも、スマホを所有していることを前提に展開されている気がしてなりません。
使える人には便利な世の中。でも、使えない人はどうしたらいいのか。
ペーパーレスは時に不便を感じることもある。完全に紙媒体をなくしてしまうのもいかがなものなのか。
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月に一度の食事会
今日は月に一度の食事会。仰々しい言い方をしていますが、要するに両親を外食へ連れて行くだけのこと。コドオジでもたまには自分でお金を出すこともあるんです。場所は両親の希望するところへ行きます。
車を走らせて数十分。希望の場所はここ。
久しぶりに訪れます
てなわけで、今日は「幸楽苑」。
久しぶりの幸楽苑。ラーメンもどんな味だったか忘れてしまった。「野菜炒め」があったら食べたいなと父親もボヤいています。確かラーメンは400円ぐらいだったような気がする。
ラーメン業界には「1000円の壁」なるものが存在するらしい。ラーメン1杯に1000円を出すのは高いと客から思われてしまう現象のこと。正直に言います。
「ラーメンに1杯1000円も出せません!」
本当に出せません。ぶっちゃけ蕎麦にしても1000円はちょっと…と思うこともあります。だから麺類のお店は基本的に「丸亀製麺」や「はなまるうどん」を利用します。うどんそのものは低価格。あれこれトッピングしても、1000円以内に収まる。あなた方こそ麺類のチェーン店王者だ!
ところが最近のラーメンは800円、900円ぐらいは当たり前。店側にとってはむしろギリギリの価格設定かもしれません。
だが、すまない。ボンビーマインド精神全開の私にとっては、それでもちょっと…と感じてしまう価格帯なのです。だから君たちを利用することは稀なもの。
幸楽苑のような1杯400円程度のラーメン屋はなかなか貴重なお店。
両親への食事会なのだから、あまりケチケチしたことは言いません。本音はラーメンにあまりお金はかけにくいのが実情です。
ペーパーレス化、注文方法が分からない
とにもかくにも幸楽苑へ到着。両親を車から降ろして、私は駐車場へ。少々場所に戸惑い、時間がかかってしまった。
さて、私も入店しよう。
見ると、何やら両親が戸惑っている様子。
テーブルにタブレット端末?
あれ?
メニューがない。
その代わりにタブレット端末が。
回転寿司なんかは各テーブルのタブレット端末の操作で注文することがあります。ITの導入がラーメン屋でも行われていることに驚いた。そしてここで問題が発生します。
これ、どうやって注文すればいいの?
いや、私は分かります。スマホぐらい普段から使っています。こういうタブレット端末も、たとえ初めていくお店であっても感覚的に操作が分かります。
ところが両親はそうはいかない。
操作の方法が分からない。何がメニューにあるのか分からない。画面に表示されてはいるけど、文字が小さくて分かりにくい。全体として何が商品メニューとしてあるのか分からない。
問題だらけです。一応、手元の簡易メニューに操作方法は記載されています。それでも分からない人には分からないものです。やっぱり紙媒体で一覧表示で見ることが出来るメニューの方が便利かも。
ペーパーレスは、とかく慣れるのにも時間がかかる。
繰り返しますが、私は大丈夫です。ただ、年寄りにとっては不親切なお店になったという印象は否めません。何だかんだで注文するのにもずいぶん時間がかかりました。
操作方法が記載された簡易メニューもあります
変わりゆくお店
よくよく観察してみると、幸楽苑も以前来た時より変わったものです。
まずは店員の少なさ。
厨房に2人、ホールに1人。食事時の時間帯だというのに、計3人でお店を回している。タブレット端末の導入で、注文の受付の為テーブルに店員が来る必要がなくなった。
その分必要な人間が減り、経費削減に繋がる。
そう思っていると、何だか食事自体も変わった気がする。
ラーメンの値段って、もう少し安くなかったか?
ラーメンの量が減った気がする。
いかんな。
人間浅ましいもので、何か猜疑心にとらわれてしまうと、どれもこれも疑ってしまう。もはや難癖レベルで疑ってしまう。
そんな気分を払拭するため、今ある食事を楽しむことにします。
本日の注文はこれ!
本日の私の注文は「チョコラーメン」。
物珍しさに惹かれて、注文してみました。両親は物珍しさに引かれていました。
見た目こそ茶色でいかにもチョコが混ざっているのではと疑います。実際はそんなことはなく、ただの醤油ラーメンといったところ。僅かに何かの味が加えられている印象。
同時に提供されたのは、小さな板チョコ。追いチョコをする為の物らしい。これを加えたところ、ほんのり甘味がトッピングされました。
個人的には追いチョコはなくてもいいかもしれません。このラーメンのウリを否定してしまいますが、むしろ別々に食べた方が美味しいかも。
ラーメン、チャーハン、餃子美味し!
何だかんだで美味しくいただいています。
社会から取り残されていく人々
時代はペーパーレス。資源の節約になることは理解します。その方が経費削減に繋がり、お店にとっても利益が手元に残ります。
ただペーパーレスに対応できない人間はどうすればいいのか。何から何までIT機器を活用したサービスでは、何も出来ない人間も出てきます。
今回は飲食店での出来事です。たまたま使い方が分かる人間(私)がいたから、何とかなりました。
こういった場が今後も増えていくかもしれません。その時、逐一分かる人間がいるとも限らない。
単にお店にだけの話ではなく、役場など公共施設でも同じことがいえます。
ペーパーレスの便利さよりも、不便さの方が時には際立つこともある。
せめて公共施設では、完全ペーパーレス化はやめてもらいたい。そう願います。