「一つのカゴに卵を盛るな」
資産運用での例え話です。
一つのカゴに卵を盛ると、カゴを落とした時に全部割れてしまうかもしれない。
卵を複数のカゴに分けておくことで、一つのカゴを落とし卵が割っても他のカゴに入れた卵は影響を受けずに済む。
安定した運用を行うために、性格の異なる複数の金融商品に投資した方が良いということです。
リスク分散は私生活でも実践しています。
でも分散した結果、少々困ったことに…
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私生活でのリスク分散
リスク分散は私生活においても重要な要素になります。
元酒屋が私生活で心掛けているのは次の2つ
- 複数の手段を用意すること
- 余力を残しておくこと
分かりやすい事例でいうなら、買い物での決済方法が挙げられます。
元酒屋が主に決済方法で利用しているのは、クレジットカード払いです。
しかしカード払いが利用できないお店の為に、財布には現金も常に用意します。
余力は月々の収入で予算を組み、必ず予備費を作っておくこと。
思わぬ出費に耐えられるようにしておきます。
こうしてリスク分散を私生活でも実践しているわけですが、分散しすぎたがゆえに管理が大変になることも時にはあります。
分散した結果、これ何だっけ?
「一つのカゴに卵を盛るな」
それでも一つのカゴに盛っておいた方が、物の管理は簡単になります。
防犯意識が高すぎるあまり、ひたすら分散したものがあります。
結果、「これ何だっけ?」と分からなくなってしまうことも時にはあります。
ここでは事例を3つ挙げてみます。
印鑑
最初に登場するのは「印鑑」です。
それぞれ目的別に使う印鑑が違います。
そして分散しすぎた結果、どの契約書にどの印鑑を使ったのか分からなくなってしまいました。
もともと防犯目的として、印鑑を複数用意するようにしました。
もし自分の名前が勝手に使われる、かつ、同じ彫刻をした印鑑を使われてしまったらと思うと夜も寝られません。
普段どうでもいいような時に使う印鑑、例えば配布書類を確認した時の認印なんかは彫刻が一番単純な印鑑を使っています。
周りにも「これが俺の印鑑だぜ!」とあえて見せています。
仮に私生活において自分が利用している金融商品を勝手にあれこれされたとしても、ダミーの印鑑を見せることで、あれこれされないようにします。
大学入学時に契約のあれこれで初めて作り、以後全部で5つの印鑑を所有しています。
なぜここまで印鑑を作ってしまったのか。
それは印鑑の彫刻があまりにも単純すぎたからです。
その辺のハンコ自販機で普通に購入することが出来ます。
そこで印鑑専門店へ行き、彫氏に頼んでそれぞれ異なる字体の印鑑を作ってもらうことにしました。
前述の通り、目的別に使う印鑑を決めています。
決めていたはずなのに、どの印鑑が何の目的で使うのか分からなくなってしまいました。
特に金融機関ではどの印鑑を使ったのか分からないというのが致命的。
少し整理する必要があります。
銀行口座
続いて登場するのが「銀行口座」。
これまた5つの口座を作ってあります。
給料が入るメイン口座と貯金用の口座が1つずつ。
そして、リスク分散用に作った口座が他に3つあります。
内訳でいうなら楽天銀行1つ、SBIネット銀行1つ、そして地方銀行3つになります。
なぜここまで銀行口座を作ったのか。
それは銀行が破綻したときに備えてのことです。
金融の世界には、預金保護制度といわれるものがあります。
これは金融機関が破綻した場合に預金者を保護するための制度です。
日本国内に本店がある金融機関に預けた預金が保護の対象になります。
ただしこの制度にも保護の範囲が決められているという欠点があります。
保護の範囲は1金融機関ごと預金者1人当たり元本1000万円までと、その利息と決まっています。
ならば複数の銀行口座を用意し、それぞれ1000万円以内の預金にすることで、全ての預金を保護してもらおうという発想に至りました。
結果、どうなったか。
5つも銀行口座は必要ありません。
ていうか預金が1000万以上もないくせに、どうしてここまで銀行口座を作ってしまったのか。
リスクを過度に恐れるあまり、必要のないものまで作ってしまった。
結果、管理が大変になってしまった次第です。
パスワード
最後に登場するのは「パスワード」です。
元酒屋自身、いろんなWebサービスを利用しています。
それぞれパスワードを設定するわけですが、もちろん全て違うパスワードに設定しています。
あるWebサービスにおいて、自分の会員IDとパスワードはこうして紙(パスワードノート)に記録するようにしておきます。
大よそ、半年ごとに全てのパスワードを変更するようにしています。
これの何が大変なのか。
Webサービスを利用するたびに、パスワードノートを開いて確認しなければならないことです。
世の中には「パスワードマネージャー」や「Keeper Security」といったパスワード管理アプリも存在します。
けれども元酒屋にとっては、それらのサービスそのもののセキュリティ自体を信用していません。
出来る限り、重要な情報はインターネット上、サーバー上に保存したくはありません。
デジタルの利便性は得られませんが、何だかんだで紙に書いておくアナログ的な方法が一番強固なセキュリティだと考えています。
これに関しては、今後も変えるつもりはありません。
パスワードをコピペで入力したり、複数のデバイスに記憶させたりと、デジタルの長所は確かに失われてしまいます。
逐一パスワードノートを確認しなければならないので、手間といえば手間がかかります。
管理は大変ですが、個人的にはそれに見合った強固なセキュリティです。
友人にどうやってパスワードを管理しているか聞かれたら、「普通に紙に記録すればいいよ」とおすすめします。
バランスの取れたリスク分散を使用
私生活で実践しているリスク分散と、その弊害を紹介しました。
- 契約関係の偽造防止の為、複数の印鑑を持つ
- 銀行破綻に備え、複数の銀行口座を持つ
- パスワード流出防止の為、ノートに記載する
全て自分にとって、何か悪いことが発生した時に備えて行っていることです。
一つのカゴに卵を盛れば、リスク大だが管理は簡単になる。
複数のカゴに卵を盛れば、リスク小だが管理は大変になる
今回はあまりに管理が大変だったので、印鑑・銀行口座は整理することにしました。
パスワードの管理は、引き続きそのままの状態で行うことにします。
リスク分散も重要なことですが、私生活では管理のしやすさとのバランスを考えなければなりません。
これはどの程度のリスク分散が必要か判断できるようにしましょう。